『福家警部補の挨拶』
~原作者・大倉崇裕氏に、
ここが聞きたい!Q & A~

(イラスト:えのころ工房)
皆さま、こんにちは。
めとろんです。
今回は、スペシャル企画!
『福家警部補』シリーズをはじめ、同じく連続ドラマ化された『小鳥を愛した容疑者』に始まる警視庁いきもの係シリーズや白戸修シリーズ、そして『三人目の幽霊』、『七度狐』等の落語シリーズ等を執筆され、『ルパン三世Part6』(シリーズ構成)、『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(脚本)等、映像分野での活躍も著しい、原作者・大倉崇裕氏。
今回は、TVシリーズ『福家警部補の挨拶』に関する、書簡による17の質問に、お答えいただきました。
いちファンの不躾な質問に、丁寧に、真摯にお答えいただき、心より感謝の気持ちでいっぱいです。
大変に、ありがとうございました!
それでは、たっぷりお楽しみください♪
【 Q.1 】福家の配役について
今回のドラマ化にあたり、福家警部補を、背丈や雰囲気等、原作のイメージからはかけ離れているような、檀れいさんが演じると最初に聞かれた時、どう思われましたか?

常に、原作とドラマはまったくの別物と考えています。小説と映像では作り方も見せ方も全く違います。ですから、例えばドラマ化であれば、映像のプロたちに任せるのが一番良いと考えています。
檀れいさんと聞いたときも、原作から離れているからこそ、余計にワクワクするというか、原作にとらわれない尖った姿勢みたいなものが感じられ、逆にうれしかったです。
【 Q.2 】福家のキャラクターの淵源について
原作の福家を創造するにあたり、そのイメージの淵源が『ウルトラマンマックス』のアンドロイド、エリー(満島ひかりさん)と、Twitterに書かれていたと記憶しますが、どのあたりをモデルとされましたか?

何と言っても滑舌の良さです。福家は頭脳明晰の犯人と一歩も引くことなく会話しなければなりません。
そのとき、はっきりと一言一言が相手に響く「語りの良さ」が絶対条件でしたので。
『ウルトラマンマックス』では脚本を書かせていただきました(質問者註①)し、撮影現場にお邪魔したりもしました。
そこで満島ひかりさんのエリーを拝見し、そのときの記憶が福家のキャラクター作りに影響しています。福家の一番最初のアイディアは、「捜査に当たる刑事の中に完全無欠のアンドロイドが混じっていたらどうなるか」だったんです。福家が「なのです」というちょっと固い言い回しをするのは、その名残です。
「エリー」の影響がもろに出てます。
【 Q.3 】キャラクターの試行錯誤の経緯
同じくTwitterで、福家のキャラクターについて「『月の雫』あたりまで試行錯誤」されていたと書かれていましたが、断片的にでも、他にイメージないしはインスパイアされた俳優や、映画等のキャラクターはありましたか?
福家に限らず、役者さんなど特定の方をイメージしてキャラクターを作ることはほとんどありません。見た目よりも、仕草であったり、口癖であったり、そういうところでキャラクターを決めていきます。そうやって何話か書いていくうちにキャラの詳細が決まっていくものですから、特定のイメージ、俳優さんはいません(満島ひかりさんがベースだったことは事実ですが)。
当初、福家シリーズは「福家のキャラに寄らない」をテーマにしていたのです。あくまで事件主体で、ネタを詰めるだけ詰めていこうと。
ところどころ、自分なりのお遊びは入れましたが、基本的には事件が主軸だぞと。ところが「福家警部補の挨拶」が本になったとき、「月の雫」の酒を飲みながら聴取して、相手を潰してしまうシーンの人気がやたらと高いことに気づきまして。「そうか、読者の方はこういうところも求めておられるのだな」と初めて意識したような次第です。

ちなみに、その後、福家は「酒に強く」「映画に詳しく」「戦闘能力も高く」となっていきますが、それは「ポリススクワッド」(質問者註②)に出てきた靴磨きにインスパイアされています。
【 Q.4 】NHK版『福家警部補の挨拶』
NHK版『福家警部補の挨拶』の、率直な感想をお聞かせください。

いろいろ言われる事が多い作品ですが、私は大好きです。
はっきり言って、私の倒叙作品からどうしてああいう流れができるのかは良くも悪くも判りません。でも、映像作品として見どころに溢れているというか、妙な豪華さと不思議な暖かさがあって、忘れられない一本なのです。
たしかに、コロンボ的なミステリードラマを期待していた方には、ちょっと外された作品であったかもしれませんね。あちこちで言ってますが、私、草刈正雄さんの「ミャァオ」が大好きなんですよ。
余談ですが、一度だけ、撮影の見学にお邪魔しました。そのときの撮影が、池内の研究室で柳田と福家がやり合うシーン。
私が「オッカムの剃刀」の中で一番気に入っている、「どうして私が捜査一課の所属だと判ったのですか?」のシーンでした。セリフの多い、長回しのシーンでしたが、一度のNGもなく、さらりと演じられている永作さんと草刈さんを惚れ惚れしながら見ていました。
【 Q.5 】佐藤祐市さんの作品と補足
佐藤祐市さんの演出作品は、『福家警部補の挨拶』以前からご覧になっていましたか?
佐藤さんの作品で、『福家』の他に、お気に入りの作品があればお教えください。
『ストロベリーナイト』は熱狂して見ていましたが、それ以前は失礼ながら、ほとんど見ていません。ただ、「古畑任三郎」で個人的に大好きなエピソードが佐藤監督回でした。
お名前を知ってから『キサラギ』を見たのですが、あれはド級の傑作です。
福家より後になりますが『累』も素晴らしいです。
【 Q.6 】企画立ち上げ段階の「狙い」
TVドラマシリーズ『福家警部補の挨拶』の企画立ち上げ段階では、どのあたりが最大の「狙い」であるとお聞きになりましたか。やはり、古畑的な「倒叙ミステリ」であること、でしたでしょうか。
倒叙ミステリーとしてきっちり作るということは、プロデューサーの方からお聞きしました。「コロンボ」は明確なイメージとしてあったようですが、「古畑任三郎」については、あの作品をイメージすると結局「古畑任三郎」になってしまうので、そのあたりはドラマとしてどう違いをだすか悩まれたのではないかと勝手に思っています。
さらにどのタイミングかは忘れましたが、とにかくセットには力を入れたいと。毎回毎回舞台が変わるので、とにかく大変なんだけれども、きっちりやりたいとお聞きした記憶があります。
そのあたりは「プロジェクトブルー」のフィギュアたちの再現度を見て、唸りました。

【 Q.7 】脚本家との打ち合わせは?
脚本を主に担当された、麻倉圭司氏とは、事前に内容に関する打ち合わせや、構想をお聞きになる等のやり取りはありましたか?
実はまったくと言っていいほどなかったと思います。でも、各話一稿ができたときに送って下さるんですよ。「意見があればいつでも言って下さい」とも言われてました。
ただ、先にも書いたように小説とドラマは別物という考えなので、あえて、何も申し上げませんでした。
今でも、それで良かったと思っています。
【 Q.8 】福家の「過去」について
ドラマ版オリジナル設定である、福家の過去について、どうお感じになりましたか?
「今はやっぱり縦軸が必要なんだなぁ」とだけ思いました。ただ、「福家の内面描写はしない」という原作の決め事をギリギリのところで尊重してくださった縦軸であったと思いますし、相当、ご苦労されたとも感じます。
「過去」の存在は檀れい版福家のキャラクターに大きく影響していますし、冷たく殺伐としていて、私の中からは出てこないものなので、そうした作者の思ってもいないものが化学反応を起こし、あの最終回に繋がっている。まさにドラマの醍醐味なのではないかと考えています。
● 福家警部補 フォト・ギャラリー ●
―ここで、いったん閑話休題。
TVシリーズ『福家警部補の挨拶』にまつわる、貴重な品の数々を、大倉さんのコメントと一緒に、ご紹介させて頂きます。

2月は撮影中だったのかな……。多分、編集者さん経由でいただいたバレンタインのチョコレート。8年たってますけど、未開封ですよ。ええ。

打ち上げの最後で、特別にお願いして最終話台本に入れていただいた檀れいさんのサイン。息子が生まれたので、コメントを書いて下さいました。

台本一覧。表紙が豪華でしょう?


送って下さったDVD。デザインがサントラとピッタリ合うのですよ。DVD未発売なので、貴重なものとなってしまいました。
―大倉さん、貴重な品々を、大変にありがとうございました!
【 Q.9 】ドラマ化にさいしての出来事など
ドラマ化にあたって、印象的な出来事や裏話等、思いつくことがありましたら、お聞かせください。
まずは何と言っても、第一話の公開完成披露試写会ですね。原作者として会場に呼ばれ、檀れいさん、稲垣吾郎さん、佐藤監督たちと共にステージ上に上げられ、質問とかされました。それまでに人前で話をさせられることは何度かあったので気楽に構えていたのですが、会場が思いのほか広く、しかも満員の人、人、人(多くが稲垣吾郎さんのファンであったと推測します)。あれには、参りました。こちらは慣れていないので、質問をされても当意即妙とはいかず、アタフタしていたのですが、そこできっちりと間を取って下さったり、受けを引き受けて助けて下さったのが、稲垣吾郎さんです。
一瞬で惚れたといいますか、以来、ずっとファンなのです。
打ち上げの席で、檀れいさんとお話をする機会があったのですが(緊張していてあまり覚えていない……)、福家放送中、NHKBSの前後編のスペシャル・ドラマにも主演されているのをたまたま観まして、「あっちのドラマはいつ撮影されたのですか?」とおききしたところ、「実は月の雫とかけもちだったんです」と言われ、ひたすらに驚きました。福家の長セリフをこなしながら、もう一つ別のドラマの撮影をするって……。
撮影開始前、プロデューサーからかなり深刻な顔で相談されたのが、福家の「下の名前」でした。身分証を大写しにするため、どうしても名前が見えてしまう。劇中で呼ぶことはしないけれど、一応、決めてくれないかと相談されました。
実は「福家」の名前は、かつて勤めていた会社の事務の女性からいただいたものなのです。で、ここには書きませんが、その方の下の名前も実に珍しいものでしたので、それをそのままプロデューサーに伝え、その瞬間だけ、福家には「フルネーム」があったのです。
ですが結局、「身分証の下の名前の部分は巧みに指で隠す」ということになり、下の名前は永遠に幻となりました。福家の世界観を守って下さったプロデューサーには感謝しかありません。
【 Q.10 】脚色における大きな変更について
特に「月の雫」「少女の沈黙」のような、脚色の度合いが激しいエピソードは、原作者に、事前に告知等はあるのでしょうか。また、観てどう思われましたか。

これといって特別に告知はなかったと思います。第一稿を送って下さるので、それを読めば、脚色の具合は判りますし。「少女の沈黙」は原作が長いですし、全部やるとするなら、前後編になります。それは無理だったようなので、まあ仕方ないかと思いました。
余談ですが、映像化のとき、どうして「オッカムの剃刀」が重宝がられるのか、原作者としてはよく判らないのです。二度の映像化とも、ラストの「アレ」はカットされていますし。「少女の沈黙」前後編でじっくりやって欲しかったな、という思いは正直、ありますね。
「月の雫」は、もう片平なぎささんの「死ねぇぇ」というセリフが世界で一番好きなので、何もかもOKです。

今、思いだしましたが、「愛情のシナリオ」はとある理由で原作の殺害方法が使えないため、トリックも含めて変えます、と事前にご連絡いただいたように思います。その新しいトリックがかなり綺麗に決まっていて、「これ、原作より面白いよなぁ」と思いながらしみじみ見ていました。
【 Q.11 】オリジナル・エピソード
オリジナル・エピソードである第9話『或る夜の出来事』の、続編の短編(質問者註③)をお書きになりましたが、この回が、お気に入りの理由を改めてお聞かせください。

自分自身では、どうあがいたってこういう福家を描くことはできないからです。密室劇的面白さはもちろん、実に豪華な布陣であり、作品としても極上だと思いますし、自分が考えたキャラクターを使って、新しい物語が第三者の手によって生まれるって、実に嬉しい事です。機会があれば、もっと多くの方にいろいろやっていただきたいくらいです。
【 Q.12 】今後の『福家』における挑戦
Twitterにて「小説としての『福家』は話数を重ね、「倒叙」で何ができるのか、を模索&チャレンジする段階に来ている」「福家の側に対立構造を持ち込むという、まさにドラマでやろうとしていたこと」とありましたが、これは例えば、警察上層部との対立関係ということでしょうか?
コロンボ以来、古畑任三郎も含め、基本的に上司も部下も、警部補のスタンドプレーを容認している(権力の墓穴とか、上司が犯人と直結している場合は除きます)んですよね。
もちろん、結果をだしているからなのですが、そこを崩したらどうなるだろうとはいつも考えていました。上司が福家の行動を認めず、彼女の捜査の足かせとなるーそんな展開も倒叙のバリエーションの中ではありなのではないかと。
檀れい版福家の石松の位置づけはまさにそこであって、非常に興味深かったです。内部対立の中での倒叙というのは、小説の福家でいつかやってみたいところです。
【 Q.13 】ドラマからのフィードバック
『福家警部補の挨拶』ドラマ化の後、ドラマからフィードバックし、小説の内容やキャラクターに影響したことはありましたか?
黒縁メガネをかけさせたり、黄色いコートを着せたりとそのくらいでしょうか。原作とドラマは別物というスタンスですから、あまりドラマに引っ張られたくないという意識はありました。
【 Q.14 】本ドラマにおける、お気に入りは?
大倉さんが、TVシリーズ『福家警部補の挨拶』で最もお気に入りのエピソードは?
「禁断の筋書」が一番でしょうか。今でもハードディスクに録画したものを定期的に見返しています。富田靖子さんがとにかく素晴らしく、感情的に追い詰められていく緊張感を見事に表現されていて、そこにちょっとズレた感じの檀れいさんの福家が無慈悲に詰め寄っていく。

そこに「コロンボ」後期にあるような、互いの共感がほとんどなく、全体としてギスギスしていて、ああ、これが「福家警部補の挨拶」というドラマの目指していたものなのかもしれないーなどと思ったりもしています。

もう一本「相棒」もとても好きで。板尾創路さんの犯人役はもちろん、檀れいさんとのやり合いがいつしか漫才のようになっていく演出が心憎いばかりで、忘れられない一本となっています。
【 Q.15 】お気に入りたる、原作エピソードは?
原作の中で、(全てとは思いますが)最も思い入れのあるエピソードはどれでしょうか?
おっしゃる通り、なかなか絞りきれないので、何本か挙げさせていただきたいのですが、近作だと、「上品な魔女」が好きなんです。
この犯人にはモデルがいて、大学時代の部活の後輩なのですが、おっとりとしていてスローペースな女性でした。そんな彼女が犯人になって福家に追及されたらどうなるだろうというところからスタートしたのですが、いざ書いてみると、一見普通の生活を送っていながら、計画殺人を犯し、さらに福家の追及をかわしていくというのは、実はサイコパスなのではないかという結論に達し、何とも私好みの犯人になってくれたのでした。
モデルの後輩にはお詫びの言葉しかないのですが。ですので、その後に書いた「東京駅発6時00分 のぞみ1号博多行き」が推協賞の候補にしていただいたとき、「え!? そっちなの?」と思ったことを白状しておきます。
書くときに力が入っていたのは、「少女の沈黙」です。どこがどうと語りだすと長くなるので割愛します。また別の機会に。
書いた後、後藤喜子がやけに人気になって慌てた「女神の微笑」にも思い入れはあります。喜子がああなるラスト、実は最後に思いついてプロットから急遽変更したのです。
ただ、個人的に愛おしいのは「月の雫」でしょうか。ここで福家警部補のキャラクター、今後の方向性がすべて決まりましたので。今の福家シリーズがあるのは、「月の雫」のおかげです。
【 Q.16 】福家の「恋」、あり得ますか?
今後、福家が恋をするエピソードはあり得ますか?
恋されることはあるかもしれませんが、福家がすることはないです。
【 Q.17 】自身の原作映像化参加の可否
大倉さんは、『ルパン三世』、『名探偵コナン』等、映像作品にも多く携わられていますが、今後、機会があれば『福家』の脚本等、その映像化に携わってみたいと思われますか?
脚本の世界には大いに興味がありますし、映像作品は大好きですので、関わるお仕事があれば、喜んでやらせていただくつもりです。ただ、自身が原作のものとなると少々、話が違ってきまして、前述しているように、ドラマと小説は別物というスタンスですので、例えば、小説を書き、それを自分が脚本化するーとなると、もはや、やる意味があるのだろうかと考えてしまいます。
原作を元にしながらも、様々な方の解釈によってまったく別の世界を見せてくれるのがドラマ化の醍醐味だと思います。ですので、自身の原作のドラマ化に関しては、ちょっと距離を置きたいなというのが本心です。

【 質問者註 】
①大倉崇裕氏が脚本を手掛けた『ウルトラマンマックス』(監督 梶研吾)の第7話「星の破壊者」(梶研吾氏と共同)及び、第32話「エリー破壊指令」のこと。

特に、アンドロイド・エリー(満島ひかり)が活躍する後者は必見。
宇宙工作員ケルスは、エリーを通じて、UDF(地球防衛連合)全基地の位置データに接続し、宇宙からのミサイルによる破壊を画策する。それに気づいた射撃の名手、コバ隊員(小川信行)が、乗っ取られたエリーを追跡、秘密基地に潜入して孤独な奪還に挑む。エリーをかけがえのない仲間として戦うコバ、ミサイル発射の限界まで、エリーの破壊を防ごうと団結するDASHの面々に胸熱。
そして終盤、エリーの破壊、ミサイルの発射、ウルトラマンマックスの活動可能時間と、幾重ものタイムリミットに向けて、収斂されるサスペンスフルなクライマックスが、ミステリ作家である氏の本領発揮で、鮮やかこの上ない。
ぜひ、未見の方には鑑賞をお勧めしたい、古今の冒険小説のエッセンス溢れる傑作。


②『ポリススクワッド』とは、ザッカー兄弟とジム・エイブラハムズが手掛けるコメディ映画『裸の銃を持つ男』シリーズのもととなった、TVシリーズ『Police Squad!』(’82)のこと。VHS版タイトルは『フライング・コップ ~知能指数0分署~』『フライング・コップ2 二度笑う奴は三度死ぬ!』。
映画シリーズと同じく、レスリー・ニールセン演じる、フランク・ドレビン警部補の活躍(?)を描く。
ここでは、闇社会から、死後の世界(?)まで、あらゆる情報への精通ぶりのエスカレートが、凄まじく笑える、靴磨きが登場する。

③医療ミステリー・アンソロジー「ドクターM ポイズン」(朝日文庫)、「福家警部補の考察」(東京創元社)所収の短編、『是枝哲の敗北』。
ドラマと同じ病院を舞台として、その数日後の設定となっている。
…以上で、書簡による、夢のような質問と回答は終了です。
本当に、ここまでたくさんお答えいただいて、改めて恐縮しております。
重ねて、大変にありがとうございました。
また、魅力的なイラストを提供して頂いた、えのころ工房氏。
そして、今回の貴重な機会を戴くにあたり、町田暁雄氏の尽力に、心より感謝いたします。
さて、原作『福家警部補』シリーズの、今後のさらなる展開に、目が離せません。そして、TVシリーズ版の正規ソフト化を、さらに熱く訴えていきたいと思います。
それでは、また。
《参考》
【 福家警部補シリーズ 】

『福家警部補の挨拶』東京創元社(単行本2006/6/30・文庫2008/12/12)
「最後の一冊」「オッカムの剃刀」「愛情のシナリオ」「月の雫」

『福家警部補の再訪』東京創元社 (単行本2009/5/25・文庫2013/7/26)
「マックス号事件」「失われた灯」「相棒」「プロジェクトブルー」

『福家警部補の報告』東京創元社(単行本2013/2/25・文庫2016/12/16)
「禁断の筋書(プロット)」「少女の沈黙」「女神の微笑(ほほえみ)」

『福家警部補の追求』東京創元社(単行本2015/4/24・文庫2020/5/22)
「未完の頂上(ピーク)」「幸福(しあわせ)の代償」

『福家警部補の考察』東京創元社(単行本2018/5/25)
「是枝哲の敗北」「上品な魔女」「安息の場所」「東京駅発6時00分 のぞみ1号博多行き」
※太字はドラマ化エピソード
【 NHK版『福家警部補の挨拶』(2009年)】


2009年1月2日(金)21:00-22:30、NHK総合にて放映。
脚本・福原充則、演出・本橋圭太 原作:『福家警部補の挨拶』所収「オッカムの剃刀」
福家警部補…永作博美 犯人・柳田嘉文…草刈正雄 二岡友成…小泉孝太郎 石松和夫…きたろう
小松政夫、大杉連、池田成志、蛭子能収ほか出演
【 TVシリーズ『福家警部補の挨拶』(2014年)】

※各エピソードの解説は、「ENTER LIEUTENANT FUKUIE 福家警部補の挨拶(2014)ソフト化熱望! ~倒叙ミステリ・ドラマの新たな地平を拓いた、傑作TVシリーズ~ 」を、ご参照願います。
第1話「失われた灯」(1月14日放映)
第2話「禁断の筋書(プロット)」(1月21日放映)
第3話「プロジェクトブルー」(1月28日放映)
第4話「月の雫」(2月4日放映)
第5話「相棒」(2月11日放映)
第6話「愛情のシナリオ」(2月18日放映)
第7話「オッカムの剃刀・前編」(2月25日放映)
第8話「オッカムの剃刀・後編」(3月4日放映)
第9話「或る夜の出来事」(3月11日放映)※原作無し
第10話「少女の沈黙」(3月18日放映)
最終話「女神の微笑」(3月25日放映)
(文責・めとろん)
ブログにしておくにはもったいなといいますか、全話の解説とかつけてそのまま出版したいぐらいの濃さではないですか。
しかもプロの絵師さんのイラストまでつけてるし(笑)、もしかしたら商業ルートに乗る予定でもあるのでしょうか。
私は原作を読んでいないのですが、
ここまでされると俄然放送を観たくなりました。(難しいでしょうが)永作版と併せてぜひDVD化されることを望みます。
商業ルートに乗る道筋は微塵もありません💦
『刑事コロンボ』継承ルートはもちろんとして、あとは、えのころ工房さまも、(私は自身のブログ関係は封印していたのですが)個人的なメモリアル記事として、快くお手伝いして頂きました♪
ですので、今後、2度とないことであると思います♪
たまたま、このような形でこの記事が実現したことは、私自身も信じがたい、タイミングと、関係者の皆さまのご好意によるものであります。(コロナ禍での仕事が、現状、年のせいでかなり責任重く、日々苦しんでいる状況でもあり…)
なかなか、みんな思いやりと応援で出来ている世界で、本当に私自身、感謝の気持ちでいっぱいです。
ぜひぜひ、『福家警部補の挨拶』、ソフト化を後押しをお願いいたしますね♪
>sugataさん
>
>これはまた熱烈な記事ですね。
>ブログにしておくにはもったいなといいますか、全話の解説とかつけてそのまま出版したいぐらいの濃さではないですか。
>しかもプロの絵師さんのイラストまでつけてるし(笑)、もしかしたら商業ルートに乗る予定でもあるのでしょうか。
>私は原作を読んでいないのですが、
>ここまでされると俄然放送を観たくなりました。(難しいでしょうが)永作版と併せてぜひDVD化されることを望みます。
>